言霊の力~KOTODAMA POWER~

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【この原稿どうする?-3】本当に伝えたいこと

現在、出版サポートで編集している原稿は、全12万文字。

 

「心」と「氣」と「身体」、「言霊の原理」という難題を「合氣道」で身体を動かすことで体験しよう!という作品です。

 

この原稿については、こちらの記事にも書いています。

 

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この原稿どうする?-3【本当に伝えたいこと】

今回は「少しでも読み進めてもらうために」…というテーマで、お話してみます。

 

正しい目次

なんというか…出版するとなると「ちゃんとしなくちゃ!」と思ってしまいますよね。

 

今までの人生で、本を出版しようなんて想像もしなかった。

これからの人生、何度もあることじゃない。

 

そうだ!ちゃんとしなくちゃ!

…と思うのは、当然ですよね。

 

とくに、まじめで優しい人は、「ちゃんと度」を高めたくなります。

 

ただね、その「ちゃんと度」の方向を間違えると、読者は置き去り。

著者の自己満足になりかねません。

 

たとえば「正しい目次」を、作ろうとするんですね。

 

今回の原稿は

第1章:言霊の原理
第2章:氣の原理
第3章:言霊原理実践としての施術
第4章:言霊原理実践としての合氣道
第5章:言霊原理実践としての日常生活

という感じになっていました。

 

ひとつの原理を述べ、その背後にある原理を補足し実践につなげる。

完璧です。

 

でも読者は、第1章で折れますね。

だって、難し過ぎるんだもの。

 

第1章が欠くべからざる重要な原理であることは、分かる。

この順番で伝えるのが「正しい」とは、思う。

 

でも、読んでもらわなくちゃ意味がない。

とにかく、読んでもらわなきゃ。

 

5章の中で、もっとも軽い仕上がりになっているのは「第4章:合氣道」のところです。

 

著者は、合氣道の師範であり、この本で伝えたいことを合氣道の稽古で実践しています。

 

ある言霊を心の中に満たすことで、相手の染色体と一体化し、相手の身体は自分の一部となってこちらの動きのままに相手が動く。

 

つまり、言霊の力で相手の身体を崩すことができるわけです。

ここのところをイラストつきで解説しているのが第4章。

 

著者は、合氣道を指導する傍ら各地で「言霊」と「氣」に関する講座を開催しています。

 

この講座のキモは、受講生が「テ」という言霊を意識することで、相手を倒せることを「体験」してしまうところなんですね。

 

この体験があるからこそ受講生たちは「もう少し」「あと少し」知りたいと思い、講座に参加し続けているわけです。

 

「言霊原理」を解説するだけの講座だったら、とっくに音を上げているはず。

 

さらに著者の、講座の話が面白いんです。

 

昆虫好きの少年みたいに、瞳の奥をキラキラさせて。

「ね!?ワクワクするでしょ?」…って。

「こんなにスゴいこと、早く、みんなに知らせなきゃって、もう、それだけなんですよ」…って。

 

わかる、わかる、わかります。

だから私、このお仕事を引き受けたのです。

 

なのに原稿が…とにかく難しすぎる…。

 

ひとつめの提案:正しくない目次

第1章:二人で確認してみよう【合氣道で言霊の力を試す】
第2章:日常生活に使える言霊の力【人を導く言霊の力】
第3章:施術家さん必見【言霊の力で痛みを癒す】
第4章:氣って何ですか?【言霊の力を使いこなすために】
第5章:言霊原理って何ですか?【日本人なら知っておきたいこと】

…ってな感じでしょうか。

 

「そもそも」のところが、あまりに難解なので第5章にもってきました。

 

ここまでたどり着ける読者は、少ないと思います。

第1章が面白ければ、その背景にある第5章も読んでみたくなるかもしれない。

 

とにかく「言霊」「氣」「合氣道」の初心者に、壮大な「言霊原理」を広めたい!というのが著者の目的です。

 

冒頭で逃げられたら、もう戻ってきてくれません。

 

…どうかなぁ?

この「正しくない目次」なら、少しは読んでもらえるかなぁ?

 

話し言葉と書き言葉

私も受講しましたが、とにかく、講座で語る著者の方が、だんぜん面白いんです。

まるっきり少年ですし、言霊の話をするのが、楽しくて楽しくて、楽しくてたまらない。

 

受講生たちは、エネルギーに引き寄せられていく感じになるんですね、。

長く受講している方は、同じ話を何度も聴いているはずなのに、全然飽きない…って。

 

ね、そういうことですよね。

その話、それを書かなくちゃ。

そのまんま、書かなくちゃ。

 

話が面白い人が、面白くない文章を書く…ってことは、よくあります。

学校の作文とか、感想文とか、名著とかに、とらわれてしまうんですね。

 

そういうの、読んで面白くなかったはずなのに、いざ書くとなると…。

つい、ちゃんと書いて、面白くなさ一直線。

 

話し言葉の、まんまでいいんです。

方言だって、音の抑揚は文字にできないけど、なるべくそのままがいいんです。

無理に関東弁にしなくても、大丈夫なんです。

 

伝えたいことを、情熱を込めて伝える。

情熱さえあれば、正しくなさそうな文章だって、正義になるのです。

ふたつめの提案:熱い想い

以上のようなことを、著者にお伝えしたところ、打ち合わせの場で「原稿に書かなかった熱い想い」が溢れ出しました。

その音声を収録し、テキスト化しているところです。

 

各章の冒頭に「著者の想い」を、話し言葉で、そのまんま入れてみる。

…どうかなぁ?

想いの熱さに、うっかり難しい話まで読み進めてもらえないかなぁ?

 

受講生の感想文

一般的な本の構成では、読者の感想などは後半部分に掲載されることが多いと思います。

この本の場合、講座受講生の感想や、受講のきっかけ、おススメの言葉などが、大きな魅力になりそうです。

 

受講生さんたちは、一様に

「言霊や氣には関心があった」

「はじめは、よく分からなかった」

「でも、先生が面白いから」

「心の中でつぶやく言葉を変えるだけで、相手が動いたり、動かなかったりするから」

「身体で体験したら、もう信じる信じない、関係ないから」

「なんで、こうなるの?」

「もう少し知りたい」

「え?そういうことなの?」

「だったら、難しい文章も、もう少し読んでみようかな」

「古事記とか、ヒフミ神事とか、読むことになるとは思わなかった」

「でも、読んでみたくなって、ボチボチ読んでます」

…みたいなことに、なってくるわけです。

 

出版するからといって、この順番を強制的に正しくしようとすると、本質を捻じ曲げることになるかもしれません。

 

講座の進め方と同じように、ユルいところから入ってもらえるようにしたいなぁ…。

みっつめの提案:写真と感想文

というわけで著者にお願いしたのは、講座の取材です。

 

先日、受講生として講座に参加し、数名の方からお話を伺いました。

もっと多くの受講生さんにお会いし、それぞれの想いを語っていただきたい。

 

言霊を用いて身体で体験しあっている写真も、この本には大切な素材だと思います。

写真と感想文を、冒頭にたっぷり入れ込む。

…どうかなぁ?

 

本文のまじめさとのギャップが、面白いんじゃないかなぁ?

 

編集者の想い

今回、著者と打ち合わせする前に、こんな文章を書いてみました。

 

仮の原稿

【あなたに、この本を読んでいただきたい理由】

はっきり申し上げて、これはとても難しい本です。

サッと読んだくらいでは、到底理解できるものではありません。

というより、もしかしたら、最後まで読み通すのは、苦しいかもしれません。

途中で挫折することも、十分予想されます。

しかし、やはりこの本を読んでいただきたいのです。

なぜなら、あなたが日本語を話す人であり、日本語で思考する人であり、日本語で感情を表す人だからです。

日本語には素晴らしい力があります。

あなたが日本で生まれ育ったのなら、あなたの日本語はより強い力を持つでしょう。

日本語はすごいのです

なぜ、すごいのか?ということを、これからお伝えしていきます。

この本の著者は、xxxx先生です。

本編に入りますと、内容の濃さによって、先生の姿が見えなくなってしまうかもしれないので、ここでお伝えしておきましょう。

聖書に書かれている「言葉は神なり」の「言葉」とは「日本語」であること。

そして「世界はただ一つのことであった」の「一つのこと」が「日本語の言霊」であること。

それを知ったとき、xx先生は、ワクワク!ドキドキ!して、血が湧き上がるような感覚を抱いたそうです。

すごいな!

これは、ひとりでも多くの人に知らせなくては!

その情熱が、この本に込められているのです。

ゆっくり、少しずつ、そして最後までお読みいただけますと幸いです。

こんな文章を入れることで、なんとかオリジナル原稿をそのまま活かせないものか?と思ったのです。

 

打ち合わせで、目次や文体、取材などについてじっくりご相談しました。


著者は人生の先輩ですが、柔らかな心の持ち主で、私の生意気な意見や提案をすべて受け取ってくださいました。

 

…というわけで、どうやら、この「編集者の想い」という暑苦しい原稿は、ボツになりそうです。

よかった、よかった。

 

さて!

気合いを入れて再編にとりかかります!

 

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