今回は、言葉の暴力が止まらない舅(義父)のコトダマ鑑定です。
【コトダマ鑑定】舅(義父)・言葉の暴力
ご相談者は、20代女性(Aさん)。美容関係。自営。前夫を父とする3児の母。
再婚相手は初婚。現夫の父親(Bさん)から、過干渉と言葉の暴力を受けている。
相談内容
夫(Cさん)の父親が、非常に支配的でとても苦しい。
夫も小さい頃から父が嫌いで、父親の希望に応えないことによって反抗してきた。
具体的に逆らうことはせず、沈黙を守りながら自分を守ってきた。
夫(Cさん)の妹(Dさん)は、交際相手を家に招くことを父親から強要された。
そのたびに、父親から否定・非難を受け交際を断念してきた。
現在40代の妹(Dさん)は、実家住まい。
「もう生涯、恋愛も結婚もしない」と言う。
Bさん(義父)は、会社経営者として有能。業績も良く、経済的には非常に豊かである。
Dさん(義妹)は、父親(Bさん)を好きではないが、現在の豊かなその生活を手放してまで独立する勇気がない。
相談者(Aさん)は、言いたいことをはっきり言う人。
自営するサロンも、リピーターが絶えない。
一方で、自分の感覚と合わない人を受け入れられない。
義父との関わりは、人生の修行だと認識している。
しかし、ムカつく自分を抑えられない。
義父は、一体なぜ、これほど酷い言葉の暴力をふるうのか?
なぜ、こんな人が、夫の父親なのか?
具体的には、Aさん夫婦の生活に細々とした指示を与える。
Aさんが少しでも逆らうと、正座を強いられ、説教は数時間、深夜に及ぶ。
........鑑定士TOMOKOとしては、もちろんAさん自身の魂に関心があります。
しかし今、Aさんが求めている情報をお伝えするのが私の役割なのです。
今回のように自分以外について鑑定することもあります。
鑑定対象となる方の個人情報ですから、もちろん極秘扱いです。
ご相談者の人生が少しでも幸福に向かうのであれば、それでOKと思うからです。
コンプレックス
Bさん(義父)は、ふたつの大きなコンプレックスを抱えています。
ひとつめは、冒険や変化に対する苦手意識。
ふたつめは、ルールや約束ごと、常識に関する苦手意識。
ここで注意したいのは、本人が「コンプレックス」として認識できていないことです。
詳しく解説します。
①:冒険や変化に対する苦手意識
とにかく、変わること、新しいことが、本質的に苦手なんですね。
潜在意識は、得意でないことを知っています。
しかし、今生の課題に気づくために潜在意識の側では、苦手なことに対抗しようとする圧力がかかっているのです。
自分は、常に挑戦する自分であるべきだ。
…というような思い込みにもつながります。
変化したい自分、という意識と変化を恐れている無意識の戦い。
結果、何が起きるかというと…。
どんどん冒険できる人、変化に対して抵抗感がない人に対して非常に強い反発を覚えたりします。
同時に冒険や変化を恐れる他人にも、反感を抱くことがあります。
また、自分のポリシーとして「冒険や挑戦は大事だ!」「オレは、チャレンジ精神が旺盛だ」…などと宣言したりするわけです。
相談者Aさんは、楽々と新しいことにチャレンジし言いたいことは、ハッキリ言うタイプ。
そうです!
Bさんのコンプレックスを強く刺激する存在なのです。
Bさんは、なぜAさんに辛く当たってしまうのか気づいていません。
自分では理解できない警戒心が、言葉の暴力につながっている可能性が高いです。
Bさんは、「臆病な男はダメだ」とも言うそうです。
気づいていない、気づきたくない自分の臆病さを押し隠すための言葉ですね。
気づいてしまったら、自分が壊れてしまうかもしれない。
気づきそうになる自分を、許せないのかもしれない。
内面では、正体不明の葛藤に常に苦しんでいることでしょう。
本来の自分ではない自分を演じ続けているようなものです。
攻撃的で支配的、説教好きな傾向は、このコンプレックスと深い関係があるのです。
②:ルール・約束ごと・常識に対する苦手意識
「明日、11時に駅で会いましょう」と約束したら、多くの人が11時までに駅に行きますよね。
時間通りに行動するのが苦手な人もいます。
いつも遅刻することによって、自分の存在感をアピールしたい人もいます。
時間を守ろうとする気持ちが強すぎて、いつもセカセカしている人もいます。
Bさんは、約束を守る人です。
約束は、守らなければならない!と思っている人です。
同時に約束を守らない人は「ダメなやつだ」と判断し、言葉で攻撃することもあります。
無意識では「約束を守るのが苦手だ」というコンプレックスを抱えているために、約束に関する強いプレッシャーがある。
それが「攻撃」という表現になるのでしょうね。
ルールなどについて特に何も感じない人は、サラッとルールを守る。
守らないことについても、サラッとしているわけです。
自分にも他人にもルールを強いる人の内面には、何らかのコンプレックスが存在するようです。
Bさんの場合は、コンプレックスを自覚していないため、内面の葛藤が他者への攻撃になっていますね。
「ルールを守らなくてはならない!」
「約束を果たさなくてはならない!」
「ルールを守れないのは非常識だ!」
…というように、自分にも他人にもプレッシャーを与え続けているのです。
「なんで、そんな当たり前のことができないんだ!!」
…と、息子(Aさんの夫・Cさん)、嫁(Aさん)を攻撃するそうです。
子ども(Bさんの孫)が、発熱のため家族の食事会をキャンセルしたとき「非常識だ!」と怒りの電話があった、という話もあります。
「それは大変だ。大事にしてあげなさい。Aちゃんも無理しないようにね。落ち着いたら、また食事しよう。」
…これはAさんが思い描く、理想の義父の言葉です。
Bさん(義父)の内面の葛藤についてお伝えしたとき、相談者Aさんから「単なるワガママじゃないですか!」という言葉が出てきました。
たしかに、そうなんです。
そうとしか思えないのは、よくわかります。
このセッションの目的は、Aさんが少しでも楽になること。
Bさん自身の問題は、Bさんが解決するしかないのです。
それにしても、Bさんは苦しいでしょうね。
自分の本心に気づかないでいることに、日々エネルギーを消耗しているのですから…。
Bさんの苦しみを知ったところで、Aさんの怒りが消えるわけではありません。
それでもAさんが、Bさん(義父)の苦しみについて私という他人から聞くことで、何かしらの調整が入ったようで。
AさんとBさんの人間関係は、これから少しずつ変化するだろう、と私は思っているのです。
魂の特徴
Bさんは、非常に傷つきやすく人の影響を受けやすい魂の持ち主です。
世間でいうHSP(繊細さん)タイプ 。
しかし、現実に表れているBさんは、まったく繊細ではない。
傷つきやすい自分を、認めたくないBさん。
今が生きづらいと感じている人は、このような乖離(内面的なギャップ)を抱えていることが多いのです。
あるべき姿を思い描き、あるべき姿ではない自分と他人を攻撃する。
そこに、人生の苦しみがあるのです。
正しい自分。
優しい自分。
強い自分。
そんな自分でなくても、誰もあなたを責めないのに…。
責められたくないから、他人を責める。
他人を責めれば責めるほどに、自分を攻撃することになってしまうのに…。
潜在能力(直感力)
Bさんは、非常に高い直感力の持ち主です。
理屈や理論よりも、瞬間的・直感的な判断が得意なのです。
しかし、Bさんの意識(顕在意識)は、感覚的なものを拒んでいます。
感覚で物事を判断するなんて、ダメな人間がすることだと思っているからです。
理路整然と説明できないのは、ダメ!というわけです。
おそらく、生育歴による刷り込みやコンプレックスに関わる思い込みが影響しているはずです。
それにしても…。
繊細な魂と直感力をもちながら「あらねばならぬ男の姿」を実現しよう、ともがいているBさん。
ご自身も苦しいでしょうが、周囲の人もさぞかし辛いはずです。
互いに苦しみの原因が、わからないのですから。
潜在能力(探究心)
セッション開始から1時間ほどが経過したとき、Aさんの表情が少しずつ和らいできました。
義父(Bさん)を、ひとりの悲しい人間として俯瞰する余裕が生まれたのでしょう。
別の側面から、Bさんについて観ていくタイミングです。
Bさんは、研究・探求・観察する能力に非常に優れた方です。
それ故、何かを知りたくてたまらない。
探究するためなら、尽きることなくエネルギーが溢れ出す。
素晴らしい能力の持ち主なんですね。
魂的には、学者さんとか研究者になったら最高!というタイプなのですが。
現実界では、利潤追求型ビジネスの社長さんとして生きています。
ありあまる探究心が、社員や家族の言動や日常生活に向かってしまっているため、周囲の人にとっては迷惑な話ですね。
知りたくてたまらない!という欲求。
細部まで見極めたい!という願望。
関心の対象が違っていたら、能力を最大に発揮し内面も満たされることでしょう。
残念ながら現状では、探究心が活かされていません。
息子Cさんと嫁Aさんの生活の細々としたところまで干渉してくる、という現実が起きています。
また、探求によって満たされる 魂ですから、物質的・経済的に満たされても本質的な充実感は得られないのです。
潜在意識と顕在意識の間で軋轢により、モヤモヤ・イライラが生じ、気難しく皮肉っぽい言動につながっているのかもしれません。
外見の印象
周りの人が B さんをどう見ているか、について。
どっしりとした感じ。
存在感があって、パワフルで有能な感じ。
いかにも社長さん、という印象です。
しかし、内面の葛藤がたくさんありますので、常にコンプレックスがグルグルしているわけですよね。
周りの人が求める自分でありたい。
もっと認められたい。
もっと有能だと思われたい。
内面の繊細さと、ありたい姿・あるべき姿には、大きな乖離があります。
自分の非を認められない。
「ごめんなさい」「ありがとう」が言えない。
追いつめられると、怒鳴るか説教する。
…悲しい人です。
AさんとBさんの出会い
Aさんは今、義父Bさんのことで非常に苦しんでいます。
私はAさんに「なぜ、Bさんと出会ったと思いますか?」と聞いてみました。
Aさんは、
「私が当たり前だと思っていることが、まったく通じないこともある、って知るためですか?」
と答えました。
Aさんは、素晴らしいことに気づいたようです。
ところで義父Bさんは、なぜAさんと出会ったのでしょうか?
Aさんは、もしかしたらBさんが本当の自分に出会うために現れた、天使なのかもしれません。
現在のところ、Aさんは「義父の天使になんか、なりたくない!」とおっしゃっていますが…。
どうなんでしょうね?
人と人は、互いの魂を高めるために求めあい、出会うのだと思います。
相手が、嫌な存在であればあるほど、自分にとって必要なのかもしれません。
\お気軽にお問合わせくださいませ/